疲労回復に甘いものは逆効果?!驚きの理由と本当に効く食材

疲れたら甘いもの、は逆効果?疲労回復に糖は効かない
「疲れた時は甘いものが食べたくなる」こんな経験はありませんか?チョコレートやケーキなど、糖分の多いものを食べたらリラックスできたという方も多いでしょう。こういったことから、疲労回復には甘いものが効く、というのが常識のようにとらえられています。ところが、これが実は逆効果であるという説が最近の研究結果によって分かってきたのです。
確かに甘いものを食べると心が落ち着いてホッとしたり、幸せな気持ちで満たされることもあります。しかしこれはあくまでも疲れがとれたような錯覚が起こっているだけであって、根本的な疲労回復にはまったく繋がっていないのです。男性も女性も甘いもの好きな方が多いですが、この甘いものが逆に体を疲れさせているかもしれません。その事実と、糖分が体に与える影響を詳しく解説していきたいと思います。
一時的な回復には糖は貢献している
先程も述べたように、甘いものを食べてホッとするというのは事実です。ダイエットなどに興味をお持ちの方はご存知のように、糖分の吸収は非常に早く、体内に入って瞬時に吸収されて血液中の糖は一気に上昇します。この働きによって脳は満足し、疲れがそれによってとれたような気分になる。これが甘いものを食べれば疲れが取れる、という誤った認識を生んでいるのです。
しかしこのとき体の中で起こっているのはインスリンの分泌。このインスリンは血糖を抑制させる働きを持っているので、体の中で血糖値が急激に上がればそれを下げようと大量に分泌させてしまいます。これを何度か続けていくとインスリンを分泌する膵臓がどんどん働かされて、疲れきってしまいます。ひどい場合は糖尿病を引き起こすこともあるため、決して軽視できる問題ではないのです。
つまり疲れたからといってセットで甘いものを食べていると、その分糖尿病のリスクを上昇させる可能性もあるのです。ただ疲れた体を癒そうと思ってしていたことが、思わぬ病気の危険性を上げる可能性もあるなど、実は甘いのもの摂り方には注意が必要なのです。
疲労回復に効果的な食材はずばりコレ!
つい甘いものに手が伸びそうになりますが、そこをグッと堪えて、栄養として正しい「疲労回復効果を持つ食材」をご紹介しましょう。まず疲労回復に効果のある栄養はたんぱく質です。たんぱく質を多く含む食材は卵・豆腐・鶏肉・小魚など。どれも甘いものとはほど遠い食材ばかりですが、疲労回復には高い効果を発揮します。最近はコンビニなどでもこれらの素材を扱った手軽な食べ物が増えているので、さっと食べられるものを選んで疲労回復につとめましょう。
また、クエン酸も疲労回復効果があります。どうしても甘みがあるものがいい!という方には、クエン酸がたっぷり含まれた黒酢などのお酢やレモンなどを使ったドリンクなどがおすすめ。はちみつや黒糖をプラスして飲めば、甘いものを食べたいという欲求も満たせるでしょう。クエン酸を摂取してすばやく疲労を回復させましょう。
ついつい甘いものを食べたくなる時もある
しかし人間なんでも我慢に我慢を重ねていては不満を抱くもの。毎回はおすすめできませんが、一ヶ月に2回まで、など自分で制限を設けて甘いものを食べる日をつくってみるのもいいでしょう。たまには食べたいものを食べる、そうやって心を満足させることも疲労回復のためには大切です。
日頃からたんぱく質やビタミンなど、バランスの良い食事をとることで疲労を軽減しやすくなるので、まずは食生活を見直してみるのもおすすめです。人間誰でも思い通りに生きれるわけではありません。適度に甘いものも食べながら、体に優しく疲れを溜めないようにしていきましょう。